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ネパールの石塀

2013年初夏に行った、森田一弥さんの土壁ワークショップ(その1その2)から、2年の月日が経ちました。たくさんの足で踏まれ、たくさんの手で塗られた土壁・漆喰壁も、風や雨を吸い込みながら、すくすく育っています。

この時にお手伝いをしてくれた、作庭家の甲田貴也さんと中山智憲さんが先生となり、今回は「梅」の植栽と「塀」作りを行います。ミショーの小さな裏庭では、土壁が仕上がったら、ほそぼそと植物を植えて、目にも鼻にも舌にも耳にも手にもたのしい、庭作りを始めようと思っていました。植木屋さんで少し働いたことがあったので、いろんな木や草、野菜やハーブを植えて、それを元に、またみなさんと場をもてたらと考えていたのです。しかし、そんな矢先の東京転居。なかなか頻繁には、庭のお手入れができなくなるため、せっかく植えてもほったらかしはかわいそう、と躊躇していました。


大徳寺玉林院の瓦塀

そんな憂鬱な気持ちを払拭してくれるかのように、「ひとまずシンボルツリーを植えて、あとは季節ごとに考えてみては?」という甲田さんの提案で、急にスルスルとこんがらがっていた紐が解けてゆき、一本の木と小さな庭をめぐって、たくさんの話をすることになりました。

可愛いお花が咲いて、香りが集められるといいな
実を干したり漬けたり、おいしく食べられるといいな
枝や葉っぱから、キレイな色が採れるといいな
二階の窓から、手の届くような木がいいな
夏は生い茂って、木陰で休めるといいな
冬は葉が落ちて、たくさん光が通ってくれるといいな
決して急いでいないので、愛着のもてる木が見つかるまで、待ちたいです


韓国慶州の練塀

言いたい放題ワガママを伝えてから、甲田さんは時間をかけて、シンボルツリー探しに奔走してくれました。すべてを叶えてもらおうとは考えていなかったのですが、2年経って見つけてきてくれた木は、驚いたことに、そのすべてを叶えてくれるものだったのです。甘い香りの、白く小さな花が咲く、二階まで届くような、大きな枝垂れ梅の木。

この木を植えるにあたって、みなさんにも、植栽の様子を知ってもらう場を作れたらと思いました。植木屋時代、まだ若い低木から、見上げるような高木まで、いろんな植栽現場に関わらせてもらった記憶は、今でも思い返すと晴れやかな気持ちになります。ある場所に居た一本の木が、何かのきっかけで別の場所に根をおろし、新たに成長を始める瞬間に立ち会えるのは、種からの発芽ともまた違う、親しみが生まれてきます。

植栽とひと口に言っても、職人さんによって方法はさまざま。けれど、基本さえ身につけば、自分で木を植えるのも、難しくないはず。ぜひ、どこかで誰かと木を植えたくなるようなきっかけになればと思っています。


ネパールの石塀

加えて、土壁作りの時に、なぜか突然破裂した水道管も、応急処置で水を止めたままになっていたので、ついでに水場も作り直すことになりました。そこで、甲田さんが考え出してくれたのは、隣家との境界をカバーするため、土塀の中に水道管を埋め込んで、小さな塀から蛇口だけ顔を出しているようなプラン。

土塀を作るにあたり、またしても、あーでもないこーでもないと、相談を重ねました。型枠の中で土を突き固める「版築(はんちく)」、粘土と石、もしくは粘土と瓦を交互に重ねていく「練塀(ねりべい)」、登り窯から廃棄された耐火レンガや陶片を、粘土に埋め込む「トンバイ塀」、使わなくなった瓦を漆喰で固めた「瓦塀(かわらべい)」など、工法や材料も無限にありますが、ミショーの小さな庭は、ただ一つ。


東大寺の瓦塀

なるべく原始的で、誰もが気楽にチャレンジでき、捨てるものと買うものが少なく済む方法を目指した結果、瓦やレンガ、石など、庭に転がっていたものや、古い家屋の解体で出てきた苔むした大谷石、風合いのある中国のレンガを、粘土で挟み込んでは押し固める「土とガレキの塀」に行き着きました。


韓国慶州の練塀

廃材を利用した塀造りは、日本でも世界でも、古きも新しきも、思わず興奮してしまうようなセンスや技術ばかり。(前回の先生、森田一弥さんは、アトリエワンの塚本由晴さんとの共著「京都土壁案内」でも紹介されているように、土の使い方・壁の作り方を世界各地で調査されています。今回もたくさんのアドバイスをいただきました!)「土とガレキの塀」に決まったデザインはなく、その日偶然集まって下さった方たちと会議しながら、自由につくり上げていきたいと思っています。その場、その時、その人たちにしかできない「塀」。一体どんなものができるのでしょうか。


アトリエ裏庭現況

今は、海外と行ったり来たりの甲田さん。このワークショップが終わったら、またしばらく旅へ出るようです。世界の塀を探す旅も、追加されそうな予感…。中山さんは、そんな甲田さんのパートナーでしたが、現在は、GREEN SPACEに所属して、生まれ持った身体能力をいかんなく発揮しています。


左・移植前のしだれ梅/右・植栽の様子

体力仕事が苦手な方は、見てるだけでもOK。現場・職人・道具フェチ、大歓迎です。ぜひみなさまお誘い合わせの上、庭作りをこよなく愛する二人に会いに来てくださいね。お昼ご飯は日替わりで、Kathy's Kitchenキャシーが、スパイスカレー&チャパティと春のちらし寿司を用意してくれる予定です。お子さま連れも、お一人様も、はじめての方も、どなたでもお待ちしております!


講座日

2015 /3 /28(土) 29(日)

時 間

9. 00 - 17. 00 (自由解散)

定 員

各10名

参加費

4,000 ¥ (講習費、材料代、手ぬぐい、お昼ご飯込み)
2日間通しの方は、7,000 ¥

Kathy's Kitchen」キャシー特製
【1日目】スパイスカレー&チャパティ/マサラティー
【2日目】春のちらし寿司/タンポポごぼう茶

内 容

【1日目 土とガレキの塀造り】
9. 00 はじまり
9. 15 塀レクチャー
10. 00 下準備:ガレキの配置会議/粘土搬入
12. 00 お昼ご飯
13. 00 本番:水道設置/土固めなど
16. 30 質疑応答
17. 00 おわり


【2日目 大きなしだれ梅の植栽】
9. 00 はじまり
9. 15 植栽レクチャー
10. 00 下準備:木の向きと配置会議/穴掘り
12. 00 お昼ご飯
13. 00 本番:土壌改良/梅の木搬入/植栽など
16. 30 質疑応答
17. 00 おわり
※ 雨天の場合、内容を一部変更いたします。当日は自由解散となりますので、ご都合のつくお時間帯まで、お気軽にご参加くださいませ。

講 師


甲田 貴也
(こうた たかや)
作庭家。1985年、大阪生まれ。造園業を営む家で育ち、幼いころから植物に慣れ親しんでいたが、高校卒業後、人との出会いから、庭仕事に惹かれるように。造園・エクステリア会社を経て、2011年庭心を設立。海外の文化、外から見た日本に興味を持ち、現在は国内外を行き来しながら、新しい日本の庭作りを模索している。主な作品として、「熊取町の庭」(2012)、「阪南市の庭」(2013)、「泉南市の庭」(2014)、「森の庭」(2015)。Gardening研究会、ニワプラス所属。→ ブログ → facebook



中山 智憲 (なかやま とものり)
作庭家。1987年、石川県生まれ。近畿大学経営学部卒業。10年間の陸上競技人生では、インターハイ、日本選手権、国体等に出場。卒業後、大阪府警にて機動隊に所属。植物と作庭家の魅力に惹かれ、造園界に入る。2014年から(株)GREEN SPACEに所属し、作庭と広報を担当。→ ブログ → facebook

会 場


アトリエミショー
 京都市北区紫野上門前町66


市バス「東高縄町」停より 西へ徒歩6分
市バス「大徳寺前」停より 北へ徒歩10分 → バス系統・時刻表
市営地下鉄烏丸線北大路駅1番出口より 西へ徒歩15分
※ 駐車場はございません。お車の方は、近隣のコインパーキングをご利用下さい。

ご予約・お問合せ

Atelier Michaux  E-mail am@atelier-michaux.com
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